フィランサスフルイタンスの育て方|赤くならない・枯れる原因から増やし方のコツまで解説

フィランサス・フルイタンスとは?

フィランサス・フルイタンス(Phyllanthus fluitans)は、南米原産の浮き草です。小さな丸い葉が水面にいくつも連なって浮かび、条件が良いと赤く染まるのが特徴です。葉だけでなく、根まで真っ赤に染まり、とても美しいです。その華やかな赤い葉と根から生まれる景観が人気で、アクアリウムや屋外ビオトープで愛好者が増えています。初心者にも育てやすい丈夫さを持ちながら、水質浄化や生体の隠れ家としても役立つ優秀な水草です。

特徴・魅力

フィランサス・フルイタンスの最大の魅力は、環境次第で美しい赤や黄色に発色する丸い葉です。強い光量と適度な栄養がある環境では、葉が鮮やかな赤に染まり観賞価値が高まります。一方で光量が控えめな環境では葉は緑~黄緑色のままとなり、それはそれで柔らかな印象を与えます。赤く色づいた姿は水面を彩るアクセントとなり、水槽レイアウトやビオトープのワンポイントとして映えるでしょう。

また、育成が比較的容易で繁殖力が高い点も魅力です。浮かべておくだけで成長し、調子が良ければ水面を覆いつくすほど勢いよく増殖します。丈夫な浮き草のため、CO2添加や特別な肥料も必須ではなく、魚の排泄物などから養分を吸収して育つため管理が簡単です。価格も手頃で入手しやすく、初心者が最初に試す浮き草としても最適です。

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さらに、水質浄化に役立つ点も見逃せません。フィランサス・フルイタンスは水中の養分吸収能力に優れており、水中の過剰な栄養(硝酸塩など)を吸収して水を浄化してくれます。水面を覆うことで直射日光を和らげ、コケの発生抑制にも効果があります。アクアリウムで魚中心の飼育をしている場合でも、水質悪化を緩和する「天然のフィルター」として役立つでしょう。

最後に、アクアリウムの生体にとってのメリットも大きいです。水面に広がる葉と垂れ下がる根は、小型魚やエビの隠れ家や休憩場所になります。特にメダカやベタなどはフィランサス・フルイタンスを好み、その根や葉を産卵床として利用します。浮草があることで魚たちが水面近くで安心して泳げるようになり、水槽環境がより自然に近づきます。

室内水槽での育て方

室内水槽でフィランサス・フルイタンスを育てる場合、十分な照明を用意することがポイントです。市販のLEDアクアリウムライトで中光量~高光量を確保し、可能であれば強めのライトを当ててあげましょう。強い光ほど葉の赤みが増し、株も大きく育ちます。反対にライトが弱いと葉が小型のまま緑色に留まり、成長も緩慢になります。水槽のフタは可能なら外したり開けたりして、蒸れないようにするのがお勧めです。

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水流にも注意が必要です。フィランサス・フルイタンスは静かな水面を好む浮草なので、フィルターの水流が強すぎると葉がくるくる回ったり裏返って沈んでしまうことがあります。外部フィルターの出水をガラス面に当てて和らげたり、底面フィルターやスポンジフィルターなど穏やかな水流のろ過器を使うと良いでしょう。どうしても水流が強い場合は、浮草用のフロートリング(浮き草が流されないように囲う輪)を浮かべてその中で育てる方法もあります。根が短く軽い浮草なので、ちょっとした流れでひっくり返りやすいでう。できるだけ水面が穏やかになる環境を整えてください。

水質に関しては、特に難しい要求はありません。日本の水道水(中硬水~軟水)で問題なく育ちます。底床は不要で、浮かべているだけでOKです。CO2添加も必要ありません。水槽に魚やエビがいれば、その排泄物由来の養分で育ちますが、もし生体が少なく水が極端に清涼な場合はごく少量の液肥を追加しても良いでしょう。ただし栄養過多になると他のコケが発生する原因にもなるため、基本は魚のいる環境下で十分です。葉が水槽内の他の水草に覆い被さって日陰を作ってしまうと、下の水草が光不足で弱るだけでなく、フィランサス自身も下側の葉から枯れていきます。適度に間引いて、水面全体を覆い尽くし過ぎないよう管理しましょう。また、水面をあまりに覆って酸素の空気接触面が無くなると、水中の酸素供給が低下する可能性もあるため、覆い尽くす場合はエアレーションで水中に酸素を送り込むと安心です。

室内で一年中育成する場合、水温管理にも気を配ります。熱帯魚水槽でヒーターを使用していれば常に適温(20~28℃程度)が保たれるため問題ありません。無加温の水槽の場合、冬季に室温が下がりすぎると生長が止まり枯死する恐れがあります。冬場でも室温が15~20℃以上を保てる部屋であればヒーター無しでも枯れることはありませんが、低温環境では赤みが薄れ葉が小型化しやすいです。寒冷地で室温が一桁台になる場合は、ヒーターを入れるか暖かい部屋に移動して育てましょう。

日々の管理としては、蒸発による水位低下に注意してください。浮草は水面が下がると乾燥しやすくなるため、定期的に足し水を行います。葉にホコリが積もったり油膜が付着することもあるので、軽く水で洗い流すか、水替え時に網ですくって一度取り出し、水面をリセットしてから戻すのも有効です。枯れた葉や変色した葉は放置せず摘み取ってトリミングしましょう。基本的に古い下側の葉から枯れていくので、見た目を綺麗に保つためにも適宜取り除いてください。

屋外ビオトープでの育て方

屋外のビオトープ(メダカ鉢や睡蓮鉢など)でも、フィランサス・フルイタンスは春から秋にかけて元気に育ちます。特に太陽光の下では非常に成長が早く、葉もしっかりと厚みを増して丈夫になります。屋外飼育では室内以上に早いスピードで増える傾向があり、少量から始めてもすぐに水面いっぱいに広がるでしょう。ビオトープ初心者の方でも、他の浮草(ホテイアオイやアマゾンフロッグピットなど)と同様の感覚で育成できます。

注意したいのは夏の日差しと水温です。直射日光が一日中当たる環境だと水温が上がりすぎたり、水の蒸発で水質が急変することがあります。フィランサス・フルイタンス自体は高水温には比較的強いものの、直射日光が当たると葉焼けを起こし、茶色く変色してしまう場合があります。特に浅い容器で水量が少ないと昼間の水温上昇が顕著なので、真夏は半日陰になる場所に鉢を移動したり、スダレや水草で日陰を作る工夫をすると良いでしょう。逆に日当たりが悪すぎる場所では発色が鈍り成長も遅くなるため、午前中は日が当たって午後は適度に日陰になるような環境が理想的です。

屋外では雨天時の対策も考えておきます。雨が降ると浮草ごと水位が上昇し、流れ出てしまう可能性があります。睡蓮鉢が溢れないよう適宜水を汲み出して水位調整をしたり、流出防止ネットをつけると安心です。豪雨で葉が沈んでも、フィランサス・フルイタンスは浮力のある葉なのでまた浮かび上がってきます。多少沈んだからといってすぐ枯れるわけではないので心配しすぎないでください。

屋外ビオトープで育てる上で大切なのが冬越しの方法です(詳細は後述の「冬の管理」を参照)。フィランサス・フルイタンスは熱帯由来の植物のため、日本の冬の寒さには耐えられません。秋が深まって気温が下がってきたら、屋外の株はそのままにせず室内へ避難させるようにしましょう。

適した環境条件(光量・水質・水温)

光量

フィランサス・フルイタンスは中光量以上で育成可能ですが、高光量を与えることで美しい赤色を引き出せます。水槽用ライトでは強めのLED、屋外では日光(ただし前述のとおり真夏は直射日光に注意)が理想です。光量不足だと葉色が緑のままで小型化し、全体に萎縮して成長が止まってしまいます。そのため、照明の明るさや設置位置には注意し、定期的に光が当たるよう調整しましょう。葉が赤くならない場合はまず光量を疑うのが基本です。

水質

水質の面では軟水~中硬水の幅広い水質に適応します。特に「軟水でなければ育たない」といった繊細さはなく、水道水でそのまま問題なく育ちます。むしろ適度に硬度(ミネラル)のある水を好む面があり、水の硬度が多少高い方が赤みが強く出る傾向があるとの報告もあります。pHは中性前後(6.0~7.5程度)が適していますが、大きく外れなければ極端に気にする必要はありません。定期的な水換えで清涼な水を維持すれば、特別な水質調整剤などは不要です。また浮草ゆえに二酸化炭素(CO2)の添加も必要ありません。

水温

適温は20~28℃前後の熱帯魚と同程度の範囲で、多少の上下には耐えます。高水温には強い部類で、真夏の屋外飼育でも水が極端に蒸発しない限り30℃超でも生長する例が多いです。一方で低水温には弱く、15℃を下回ると生長が鈍り始め、10℃以下では枯死するリスクが高まります。氷が張るような環境ではまず生き残れないと考え、屋外越冬は避けましょう。冬場は暖房の効いた室内に移すか、水槽内でヒーターを入れて管理するのが望ましいです。もし室内に避難させる場合でも、窓際など冷え込む場所だとダメージを受ける可能性があるため注意してください。

冬の管理(越冬方法)

フィランサス・フルイタンスを冬に枯らさずに維持するには、適切な越冬対策が必要です。前述の通り本種は寒さに非常に弱く、屋外では冬を越せません。そのため、屋外ビオトープで育てている場合は秋の終わり頃に元気な株をいくつか室内に取り込むようにします。室内では日当たりの良い窓辺やライト付きの水槽内に浮かべ、最低温度が15℃以上になるよう管理しましょう。暖房が効いた室内ならヒーター無しでもある程度越冬可能ですが、可能であれば小型水槽やプラケースにヒーターとライトをセットして安定した環境を用意すると安心です。冬場は成長がほぼ止まりますので、水面に浮かべて静置するだけで構いません。葉が次第に小さくなったり赤みが抜けたりしますが、休眠に近い状態と捉えて過度にいじらず春を待ちます。

増やし方とメンテナンス

フィランサス・フルイタンスは特殊な増やし方をしなくても、自然増殖によって十分に増えていきます。各株からランナー(匍匐枝)のように次々と新しい葉が展開し、水面を覆うように広がっていきます。ある程度密度が高くなると、葉と葉が重なるようになり、更に下側から新芽が出て「二層」「三層」と重なることもあります。繁殖力が旺盛なので、最初は5~10株程度あれば30~60cm水槽でも十分でしょう。あまり多く入れすぎても、環境に馴染む前に一部が溶けてしまうこともありますので、少量から増やしていくのがコツです。

増やしたいときは基本放置で構いませんが、株分け(間引き)によって意図的に増やすこともできます。例えば、別の容器にフィランサス・フルイタンスを導入したい場合、水面を覆うほど増えた株を数株すくい取って移植すれば、その容器でもまた増えていきます。強いて言えば「増やし方」としてはこのように株を分けて移す程度で、難しい作業はありません。ランナーで繋がって増えている場合も、ちぎれても問題なくそれぞれ成長しますので、気にせず手でちぎるかハサミで切って大丈夫です。

一方、増えすぎた場合のトリミング(間引き)も重要です。水面を完全に覆ってしまうと先述のように光が下に届かず弊害が出ますし、見た目も圧迫感が出ます。増えすぎたと感じたら、網ですくい取るようにして適量を撤去しましょう。

よくある悩みと対策

フィランサス・フルイタンスを育てる中で、初心者が直面しやすい悩みとその対策をまとめます。枯れる・増えない・発色しないなどの問題は、環境条件を見直すことで解決できることがほとんどです。

葉が赤くならない(緑のまま発色しない)

問題: 期待していた赤い葉にならず、緑色のまま成長してしまう場合です。発色が悪いときは、葉が小型で薄緑~黄色っぽくなることもあります。

原因: 最大の原因は光量不足です。フィランサス・フルイタンスは強い光があって初めて鮮やかな赤色を発色します。水槽照明が弱い、照明時間が短い、水面が他の植物に遮られて日陰になっている、といった状況では赤くなりません。また、栄養不足や水質の影響も考えられます。特に鉄分などが不足すると、発色が冴えないことがあります。逆に言えば、ある程度ミネラル分(硬度)のある水のほうが赤みが増す傾向があります。屋外の場合、直射日光下でも水質や気温によっては赤くならず緑~黄色に留まることもあります。

対策: 照明を強化しましょう。室内ならワット数・ルーメン数の高いライトに変更したり、照明時間を延長します。水槽のフタを外して直射に近い光を当てるのも効果的です。屋外では半日陰なら置き場所を日当たりの良い場所に移す、日照時間を長く確保するなどします。ただし真夏の直射日光は葉焼けに注意が必要なので、季節に応じて加減してください。加えて、水質面では定期的に水換えを行い、栄養が極端に不足しないようにします。必要に応じて液体肥料をごく少量添加すると発色改善に寄与する場合があります。なお、一度緑になった葉も、新しく展開する葉は環境改善により赤くなっていくことがあります。購入直後は緑でも、適した環境で数週間育てれば赤みを帯びてくることが多いので、焦らず環境を整えてあげましょう。

葉が茶色・黄色に変色する

問題: 葉が茶色や黄色に変色してしまう状態です。部分的に斑点状に変色する場合と、葉全体がくすんだ茶色になる場合があります。

原因: 水質悪化や高水温、低水温が考えられます。屋外で夏場に直射日光&高温にさらされた場合、葉が焼けて茶色っぽく変色することがあります。特に水替えを長期間しておらず水中の栄養バランスが崩れたり蒸発で濃縮した環境では、葉が劣化しやすくなります。また、秋口に気温が下がる際にも、古い葉が茶色くなることがあります。光量過多で強烈な光により葉緑素が破壊されたり、逆に光不足で弱った葉が徐々に枯れて茶色くなるケースもあります。要するに、環境の急変や不適切な条件で葉がダメージを受けているサインといえます。

対策: まずは環境をチェックしましょう。真夏であれば前述のように直射日光を和らげる、容器の温度上昇を抑える工夫をします。屋外飼育ならこまめな水足しや部分水換えで水質を安定させましょう。茶色くなった葉は元には戻らないため、取り除いてトリミングします。次に新しく展開する葉が健康に育つよう、光量や水質を調整してください。もし照明が強すぎると感じる場合(水槽内で長時間強光を当てすぎてコケが出るなど)、照明時間を少し短縮したり、間引きをして密度を下げてみます。逆に照明不足で下の方の葉が溶けて茶色化しているなら照明を強めます。適切な水質管理も、葉の健全な維持に欠かせません。

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枯れる・溶ける

問題: 株自体が弱って枯死したり、葉や茎が溶けて崩壊してしまう状態です。浮草が溶けると、水中に葉の残骸が散らばり水を汚します。

原因: 低水温や光不足、もしくは他の要因で極端に調子を崩した時に起こります。先述の通り20℃以下の環境では成長が止まり、耐寒限界を下回ると徐々に枯れていきます。屋外越冬を試みて失敗すると、一気に全滅することもあります。また、水槽内で他の水草に覆われて常に日陰になっていたり、照明が届かない場合にも光合成ができずジリ貧になります。一見元気そうでも、密生しすぎて下層の葉が光を受け取れずに溶けていくケースもあります。さらに意外な原因として、魚による食害(根茎部の損傷)があります。草食傾向の魚が根をかじったり引きちぎってしまい、枯れることがあります。

対策: 適正温度を維持することが最重要です。冬場は必ず室内に避難させるようにしましょう(室内でも枯れかけた場合はヒーター導入を検討)。光不足が原因の場合は、レイアウトを見直してフィランサス・フルイタンスの上に背の高い水草を植えすぎない、間引きをして葉同士が重なりすぎないようにするなど、日当たりの確保をしてください。食害が疑われる場合は、同居生体を確認します。もし金魚や草食性の強い熱帯魚がいるなら別容器で育成するか、生体の方を別水槽に移す必要があります。基本的にフィランサス・フルイタンスは非常に丈夫な水草で、環境さえ合えば滅多なことでは枯れません。原因を突き止めて環境を改善すれば、再び成長軌道に乗るでしょう。

思うように増えない(成長しない)

問題: 導入したものの、なかなか増えなかったり成長が停滞してしまう場合です。数株入れたがいつまでも量が変わらない、むしろ小さくなっていく、といった声もあります。

原因: 増えない原因の多くは上記で触れた光量不足や低水温、栄養不足です。フィランサス・フルイタンスは環境が整えば爆発的に増えますが、条件が悪いと増えないどころか縮小していきます。特に冬場の低温では増えませんし(冬は休眠に近い状態)、光が弱ければ光合成量が足りず新芽を出すエネルギーがありません。栄養が極端に欠乏している場合も成長は鈍化します。また、導入直後は環境変化による一時的な停滞が起こることもあります。流通時は水上葉や別水質で育った株が届くこともあり、新しい環境に慣れるまで成長が止まることがあります。

対策: 基本的には環境条件(光・水温・水質)を適正範囲に調整することで解決します。十分な光と適温を確保し、魚がいるなら餌由来の栄養が供給されるので気長に待ちましょう。生体がいない環境なら適度に肥料を与えます。特に窒素・リンがゼロのようなクリーンすぎる水では増えにくいので、多少「汚れ」がある水のほうが浮草は繁茂します。屋外で春先になかなか増えない場合も、水温が上がってくる初夏まではゆっくりです。逆に言えば条件が揃えば驚くほど旺盛に殖える水草なので、慌てず環境が安定するのを待つことも大切です。一度増え始めると放っておいても増殖していくので、「最初のスイッチを入れる」イメージでライトや栄養を調節してみてください。

スネール(貝)による食害

問題: 水槽に紛れ込む小型の巻貝(スネール)によって、フィランサス・フルイタンスの葉が食べられてしまうことがあります。葉に穴が開く、フチが齧られて欠ける、といった被害が見られます。

原因: アクアリウムで発生するスネール(例えばモノアラガイやサカマキガイなど)は、柔らかい水草の新芽や葉を食害することがあります。フィランサス・フルイタンスも例外ではなく、特に柔らかい新葉の部分がかじられることがあります。

対策: まずは予防策として、新たに水槽に導入する際はフィランサス・フルイタンスをよく水洗いし、付着している貝や貝卵を可能な限り除去しましょう。無農薬でスネールなしと明記された株を入手するのも一つの手です。既に水槽内にスネールがいる場合は、手で取り除いたりスネール捕獲用の餌で数を減らします。小型水槽であれば貝を捕食するエビやアベニーパファー(淡水フグ)など貝対策となる生物を導入する方法もあります。幸いフィランサス・フルイタンスは成長が早いので、多少かじられても次々新しい葉が出てきます。

メダカや他の生体との相性

メダカとの相性

フィランサス・フルイタンスはメダカ飼育者に特に人気の浮草です。メダカは水面付近を泳ぐ魚で、浮草があると上からの視線を遮られ安心するため活発になります。また繁殖シーズンには、メスが産んだ卵をフィランサス・フルイタンスの根に産み付けることがよくあります。赤いひらひらとした根は産卵床に適しており、卵が付着しやすいのです。孵化した稚魚にとっても、浮草の根は隠れ場所や餌となる微生物の住処となり、成長に役立ちます。メダカとの相性は非常に良く、屋外ビオトープではぜひ一緒に導入したい組み合わせです。

ベタとの相性

熱帯魚のベタもまた、水面の浮草を好む魚です。ベタは泡巣を作って繁殖する際、水面に浮くものがあるとその下に泡巣を作りやすい習性があります。フィランサス・フルイタンスが浮いているとベタは安心して巣作りし、休息場所としても利用します。ベタ水槽に入れる浮草としても適しています。ただしベタは飛び出し事故が多い魚なので、水槽にフタをする場合は浮草がフタに押し付けられ蒸れるのを防ぐ工夫が必要です。

小型熱帯魚との相性

グッピーやネオンテトラなど他の小型熱帯魚とも相性は良好です。浮草がもたらす薄暗い環境は、臆病な魚に安心感を与えます。水面の隠れ家ができることで、縄張り意識の強い魚が視界を遮られストレスが和らぐ効果も期待できます。一方、アクティブに水面から餌を食べる魚にとっては、浮草が増えすぎると餌を見つけにくくなる可能性があります。その場合は給餌の際に一時的に浮草を片側に寄せるなど工夫すると良いでしょう。

エビ・貝との相性

ミナミヌマエビやヤマトヌマエビなどエビ類は基本的に浮草を食害しません。むしろフィランサス・フルイタンスに付いた微生物やコケをつまんで食べてくれるため、浮草の清掃屋として働いてくれます。エビとの相性は抜群です。ただし前述のスネール(貝)類は注意が必要です。タニシやモノアラガイはフィランサス・フルイタンスを直接食べることがありますので、貝が増えすぎないよう管理しましょう。

相性の悪い生体

大型で草食傾向のある魚との相性は良くありません。代表的なのは金魚や錦鯉で、彼らは容赦なく浮草を食べ尽くします。このような魚種とは同居させず、物理的に分けるしかありません。同様にプレコや草食性シクリッド、大型ナマズの仲間もレイアウトを荒らしたり浮草を食べてしまう可能性があるので避けましょう。フィランサス・フルイタンスは小型で温和な生物との組み合わせでこそ、その効果と美しさを最大限発揮します。

まとめ

フィランサス・フルイタンスは、熱帯魚水槽からメダカのビオトープまで幅広く活躍してくれる万能な浮き草です。その丸く可愛らしい葉と赤い根はビジュアル的にも楽しませてくれ、初心者でも比較的失敗少なく育てることができます。育成においては「光量」「水温」「栄養」のバランスに気を配り、特に強い光と適度な暖かさを確保してあげることがポイントです。そうすれば鮮やかな赤に色づき、水面いっぱいに増えていく姿を楽しめるでしょう。

一方で、放っておくと増えすぎる点や冬の管理など、注意すべきポイントもいくつかあります。本記事で紹介した対策を参考に、適度にコントロールしながら美しい状態をキープしてください。枯れてしまったり調子を崩した場合でも、原因を振り返り環境を整え直せば再生する可能性は十分あります。ぜひフィランサス・フルイタンスの育成にチャレンジしてください。

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