サテライト水槽の使い方〜うるさい場合は水中ポンプで静音化〜
サテライト水槽とは、メイン水槽の内側や外側に設置するサブ水槽のことです。産卵や稚魚の隔離、水草のメンテナンス、病気の治療まで、様々な目的に活用できます。この記事では、サテライト水槽を実際に使用した経験を基に、基本的な情報からおすすめの使い方、注意点まで解説します。これから使用を検討している方は参考にしてください。
目次
サテライト水槽の仕組み、使い方
サテライト(衛星)水槽とは、その名の通りメイン水槽に接して設置し、水を共有しながら熱帯魚の卵や稚魚などを隔離することができるグッズです。サテライト水槽には、メイン水槽の内側に設置するものと外側に設置するものがあり、飼育水共有の仕組みが異なります。
水槽の内側に設置するタイプ
メイン水槽の内側に吸盤の力で貼り付ける使い方が一般的です。骨組みをネットで囲っているタイプや、プラスチックに小さい穴が空いているタイプがあり、飼育水が直接透過して共有されます。
水槽の外側に設置するタイプ
メイン水槽の外側に、引っ掛けるように設置するタイプです。エアレーションと連結し、空気の力で飼育水を吸水し持ち上げることで、外側のサテライト水槽に共有します。
そのため使用には、本体に加えてエアーポンプがは必要になります。なお、フレームの幅が広い水槽だとうまく引っかからないことがあるので注意しましょう。商品の説明書やパッケージに注意書きがあるので、よく確認してから購入してください。
サテライト水槽のメリット
飼育水を共有するサテライト水槽を使用するメリットはいくつか挙げられます。
水合わせの必要がない
メイン水槽と同じ水を共有するため、生体や卵を水合わせする必要がなく、すぐに隔離できます。産卵中の場合や、混泳したもののケンカしてしまう場合、怪我や病気で治療が必要な場合、水草のメンテナンスを行う場合など、水温や水質の変化を気にせず、すぐに隔離することが可能です。

水質悪化を緩やかにできる
熱帯魚を急遽隔離するには、サテライト水槽ではなく、別の水槽にメイン水槽の飼育水を入れる方法もありますが、小さい水槽だと、水量が少ないため隔離後の水質悪化が急激に進んでしまう可能性があります。サテライト水槽は、メイン水槽全体の飼育水を循環する形で共有するため、急激な水質悪化を心配する必要がありません。
また、外側に設置するタイプであれば、サテライト水槽の分、全体の水量が増えることになるため、僅かではありますがメイン水槽にとっても良い効果をもたらします。
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手軽に生体が増やせる
アクアリウムで順調に飼育していると、新しい個体や、違う種類の熱帯魚を増やしたくなるものです。別の水槽を用意するには、水槽だけでなく、濾過装置やヒーターなど、多くのコストや設置場所が必要になります。サテライト水槽は外側に設置するタイプでも、本体とエアーポンプさえ用意すれば、新たな個体を導入しやすい点もメリットになります。
メダカ、グッピーなどの小さい魚や、ミナミヌマエビ 、レッドビーシュリンプなどの小さいエビなどを新たに飼育したい場合にも、サテライト水槽は活用できるでしょう。
また、ポリプテルスなどの肉食魚では、いずれは混泳させたいけれど、今は捕食対象になってしまう可能性があるサイズの稚魚や幼魚を新たに導入する際にも活用できます。

サテライト水槽のデメリット
サテライト水槽を使う上で考えられるデメリットを解説します。
外観やレイアウトが損なわれる
水槽の外側に設置するタイプは、水槽の外観が崩れるため、インテリアとしての機能は目減りします。

水槽の内側に設置するタイプは、水槽内で場所を取るため水槽が狭くなり、レイアウトも崩れます。

結構うるさい
外側に設置するタイプは、デフォルト仕様のまま使うと、音が気になる場合があります。エアーポンプから出る空気の力で水を持ち上げる仕組みのため「ぶくぶくぶくぶく」という泡ができてはじける音がします。私の経験上では、普通に使うエアレーションより少し気になる程度の音の大きさだと思います。
おすすめのサテライト水槽
サテライト水槽には、小型〜大型、スリムタイプのものまで、様々な大きさが販売されています。ここでは実際に使用した経験から、おすすめのサテライト水槽を紹介します。
スドー外掛式産卵飼育ボックス サテライトL
なるべく大型のものがよければ、スドーが販売しているサテライト水槽のLサイズをおすすめします。26×14.5×13cmで水の容量が2ℓと、私が調べた中では一番大きいです。
サテライト水槽の中をさらに3室までセパレートできるため、複数の魚を隔離したり、ある程度広く飼育したりすることができます。
私は、90×30×36cm、フレームがあるタイプの水槽で、90cm面にLを2つ、30cm面にMを1つずつ左右に取り付けることができました。60cm水槽でも少なくとも1つずつは設置できるでしょう。なお、Lサイズは問題ありませんでしたが、Mサイズはフレーム幅で少しつっかえましたので、注意してください。(なんとか設置はできました。)
水槽の外観が気になるようでしたら、スリムタイプの商品も販売されています。
LEDMOMO 産卵飼育ネット
水槽の内側に設置するタイプでは、ネットタイプのものをおすすめします。柔らかいため、魚が暴れてもケガや事故が起きづらいと思います。
プラスチックタイプでもネットタイプでも、どうしてもコケなどの汚れは出てしまうので、定期的な掃除はどらちも必要です。100均で売っている掃除用の歯ブラシなどを使えば、細かい部分まで掃除できます。
サテライト水槽の改造
サテライト水槽は、音を小さくする目的や、機能をグレードアップする目的、脱走を防止する目的などで、改造することができます。仕組みさえ理解すれば、イチから自作することも不可能ではないと思います。私も改造したことがあるので、使用感を解説します。
※紹介する商品は、改造用に作られたものではありませんので、ご自身の判断で使用してください。
うるさい音を小さくする
外側に設置するタイプで気になる、音を小さくするための改造です。音の原因はエアレーションの泡がはじける音であるため、例えばモーターの力を使って吸水するなど、エアーポンプを使用しない方法が考えられます。
水中ポンプはほとんど音が出ないので、ポンプとチューブを接続し、チューブからサテライト水槽に水を送れば、ほぼ無音で水が循環する仕組みが作れます。
注意点としては、水の勢いです。サテライト水槽には排水口があり、吸水した分メイン水槽に水を戻す仕組みです。そのため、水の勢いが強すぎると排水が間に合わなくなり、水漏れの原因となります。出力の低いポンプか、出力を調整できるポンプを選ぶと安心です。
また、エアーポンプで吸水するデフォルト仕様であれば、酸素供給の心配はありませんが、ポンプで水を送る際はメイン水槽の酸素濃度を十分高くしておく必要があります。
新鮮な水を送る
外側に設置するタイプのサテライト水槽で、ケガの治療や産卵、稚魚の飼育などを行う場合、より新鮮な水を送りたいものです。その場合には、濾過装置で水を送る方法があります。水中に設置するタイプの濾過装置とチューブを連結し、チューブからサテライト水槽に水を送ります。
この場合は、テトラ マイクロフィルターが最適です。濾過された綺麗な水が直接送られる仕組みとなるだけでなく、前出の消音効果にも期待できます。
また、モーターの力を使うため、エアーポンプで給水するより多くの水を送ることができ、サテライト水槽内で水が澱む心配もありません。
テトラ マイクロフィルターであれば、水が溢れるほど勢いが強すぎるということはありませんが、サテライト水槽内に強い水流が発生しないよう、レイアウトなどを調整してください。
注意点としては勢いのほか、チューブの詰まりです。前出のポンプも同様ですが、モーターの劣化やゴミの詰まりで水の循環が滞らないよう、日頃からチェックしましょう。
さらに、ろ過装置から水を送るチューブを、しっかり固定してください。チューブをサテライト水槽に引っ掛けるだけだと、メイン水槽内の魚などが泳いだ際にチューブがずれて、漏水の原因となります。
酸素と新鮮な水を供給する
メイン水槽内にエアレーションなどを用意しておらず酸欠が心配な方は、酸素供給を行いつつ濾過を行う改造方法もあります。エアーポンプと連結できる濾過スポンジが販売されていますので、こちらとサテライト水槽を連結しましょう。
エアレーションの力で吸水する仕組みは変わりませんので、泡が弾ける音は消えませんので注意しましょう。
脱走を防止する
サテライト水槽から生体が脱走するのを防ぐ改造です。内側に設置するタイプの中には、蓋がなく上部を水面に出して使うものがあるので、飛び跳ねる魚だと脱走の危険があります。この場合は、自作の蓋をつけると良いでしょう。排水溝ネットをかぶせたり、クリアファイルをカットして固定したりすると見栄えも大きく損いません。
また、外側に設置するタイプでは、排水口からの脱走に注意しましょう。防止用の障害物も、基本セットに内蔵されていますが、稚魚や小さいエビ、平べったいブラックゴーストなどはすり抜けてしまうことがありました。こちらも排水溝ネットなどを活用すると良いでしょう。
さらに商品の中には、蓋に餌を投入するための小さな穴があいているものがあります。小さい魚やエビが通れるサイズの場合、念のため塞ぐことをお勧めします。
まとめ
サテライト水槽には様々な種類があり、大きさや設置方法が異なります。より使いやすく改造もできる便利なグッズですので、注意点を確認し使用してみてください。







