観察記録 No.003|ミストは毒か薬か?|ブセファランドラ水上葉の湿度管理と“穴が空く葉”の関係
目次
はじめに|“葉に穴が開く”という異常
ブセファランドラの水上葉育成をしていて、ある日ふと、葉に小さな丸い穴が空いているのを見つけました。
正確には、最初から穴が開いているわけではなく、葉の真ん中や端が円形に黒ずんでいて、指で触るとそこだけ柔らかく溶けてている。そのまま組織を取ってしまったらもちろんのこと、放置しておいても、一度症状が出るといずれ必ず穴となります。
いわゆる葉焼けとは違う。乾燥でもない。ピシウムとも考えづらい。
なにが原因だったのか?
ライトのせいか?ミストが悪かったのか?それとも…?
今回の「観察記録 No.003」では、この症状をきっかけに行った湿度・加湿管理の見直しと変化の記録をまとめます。
当初の管理環境と加湿条件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 容器 | 90㎝水槽(蓋あり・スキマわずか) |
| ミスト | 超音波ミスト24時間稼働(常時ON) |
| 霧吹き | 毎日2回、朝と夕方に実施 |
| 湿度 | 常時90%以上 |
| 温度 | 高温ではない(春先の話) |
はじめは初心者らしく、「乾燥させないこと」を最優先事項に置いていました。
湿度が高く保たれていれば、葉がしおれる心配はないはず──そう信じていました。
起きた異常と気づき
👀 葉に黒い斑点と穴
ごく一部の株ではありますが、数枚の葉に、葉の中央部分が黒くなって腐り落ちるような症状が出現。
触ってみると、黒変した部分だけが指で簡単に崩れるほど柔らかい。
👣 根元から溶ける株も
葉だけでなく、一部の株では根茎から腐るような症状もありました。
ただしこれは湿度やミストによるものが直接の原因とは考えていません。
ミストの設定を見直す
異変の原因を探る中で、「加湿のしすぎ」も頭をよぎりました。
葉が常に湿っているのは良くないと、小耳には挟むものの「乾燥させては絶対ダメ」と、ミストをやめられない中での出来事です。そういえば、葉と葉が湿ってぴったりと重なってしまったところは、蒸れて溶けてしまう体験をしてきました。「もしかして乾燥気味の方が良いのか…」暗中模索とはこのことを言うのでしょう。
思い切って健康な株をミストなしのケースに入れて、毎日霧吹き2回で管理したところ、乾燥で弱るような様子は見られませんでした。
✅ 最初の対応
- ミストを24時間→1時間に10分へと大幅に減らす(コンセントタイマー使用)
- 密閉容器の一部に2cm程度のスキマを開けて通気性を確保
- 同時に、霧吹きも2回→必要時のみに減らす
✅ 現在の設定
- ミスト:3時間に5分程度
- 霧吹き:観察時に乾きのある株にのみ実施
- 湿度:常時99%、乾燥時でも85%を下回らない
株の反応と変化
🔄 改善の兆候
- 黒く腐るような葉の発生率は明らかに減った。
- ピシウムの発生も少しマシになった。(ような気がする…)
🧩 しかし一方で…
- 根の張り具合が違う株では、同じ環境でもしなびたり枯れる株もある
- ミストなし容器で順調な株もあれば、ミストありスキマ管理で持ち直してきた株もある
- クダガンはミストあり+スキマ管理で乾燥死
現時点での仮説
- 湿度は高すぎてもダメなことがある(特に通気性が悪いとき)
- 葉の腐敗や穴あきは「過加湿×密閉×弱った株」の複合症状ではないか
- 根張りの有無が安定性を左右する。しっかり根付いている株は環境変化に強い
今後の方向性と観察テーマ
- 同じ品種を複数株に分け、環境条件(ミストの有無・スキマの有無)を変えて観察する
- 特に「根が張る前の数週間」は、ミストよりも湿度と通気性のバランス重視
- クダガンや小型種の反応も改めて別環境で比較検証したい
まとめ|ミストの多用が原因とは言い切れないけれど…
- ミスト=絶対に必要、という思い込みは危険だと感じた
- 高湿度でも、通気が悪ければ溶ける/乾燥気味でも根張りしていれば育つ
- ブセの水上葉育成は、「湿度」「通気」「根の状態」の三点が複雑に絡み合う
だからこそ、自分の管理環境と植物の反応を観察して、自分なりの“ちょうどよさ”を見つけていくしかないのだと思います。
📦 私の飼育環境・使用している育成用品
以下は、ブセファランドラ水上葉育成で現在使用している主なアイテムです。特に「買ってよかった」、「役立っている」と感じているものを掲載しています。
用土
鉢底にひゅうが軽石を敷いて、メインは桐生砂。最後に水苔を軽く敷いて保水しています。どれもホームセンターで売っていますが、桐生砂は特に下記がおすすめ。粒の大きさが均一でつぶれにくい商品だと思います。小さい鉢1杯分で良い方は、メルカリShopsで少量販売しています。
温度・湿度計
安いので十分。耐久性は不明なので、心配な方はしっかりしたものを買いましょう。デジタルで温度と湿度一体型の方が見やすいです。
タイマー
ミストやライトのタイマー設定に必須。毎日決まった時間に自動でミスティングやライティングができるのでとても重宝しています。設定簡単。
ミスト加湿器
上記タイマーと組み合わせて時間自動管理。大量ミスト。設定簡単。
水やり機
大量管理の方に超おすすめ。大量かつ高い位置の鉢の水やりもこれでとても楽になりました。かなり安いです。
飼育容器
透明で蓋が開けやすいものがおすすめ。小さい株なら100均の食器棚で2段管理も可能です。
メタルラック
大量管理したい方はメタルラックに衣装ケースを並べましょう。安くて安心のアイリスオーヤマを選択しています。
✍️ 著者ラボノート(#003)
この記録は、育成失敗と調整の過程を可視化する「Plant Lab Journal」の第三弾です。
次回は「根張りと用土接触の違いによる展開差」をテーマに記録予定。









