ブセファランドラが溶ける・枯れる原因は底砂?最適な底床と植え方を解説|砂・ソイル・水苔の正しい選び方
ブセファランドラはボルネオ島原産のサトイモ科水草で、アクアリウムの一部の界隈では大変な人気があります。丈夫で育てやすいと言われますが、育て方によっては溶けてしまうことも少なくありません。本記事では、ブセファランドラに適した環境の中でも底床素材(ソイル・砂・礫など)にフォーカスして、選び方と植え方・管理方法を解説します。

目次
ブセファランドラに適した底床の選び方
ブセファランドラは岩場や流木に活着する水草ですが、ソイルや砂利にも植え付けられます。底床はソイル系や砂利系、水苔が一般的に使用され、種類によって特徴が大きく異なります。ソイルは水質を弱酸性に保ち、栄養を供給しやすく成長を促進しやすい一方で、栄養過多でブセが溶けてしまったり、コケが発生しやすかったりする傾向があります。砂利(礫)や水苔は栄養分が少なく水上管理などでよく使用されます。一般的には次のような種類があります。
ソイル(吸着系・栄養系)
吸着系ソイル(例:JUNプラチナソイル)は基本的に無肥料で、安定した水質環境が作りやすく初心者に向きます。栄養系ソイル(例:マスターソイルネクストなどのハイブリッドタイプ)は栄養が豊富です。ブセファランドラは基本的に貧栄養で育ちます。経験上、栄養系ソイルは溶ける原因になりますので、吸着系ソイル一択だと思います。
砂利
大磯砂などの砂利系底床はミネラル分が少なく栄養が抑えられるため、ブセファランドラに向いています。またコケも出にくく管理が楽です。
軽石・桐生砂などの礫
特に水上管理では、観葉植物の鉢底に使われるような日向軽石や桐生砂といった排水性の高い礫がおすすめです。酸素不足による根腐れを防いで、根張りを促します。日向軽石など、特に排水性が高い礫を使用して水不足を感じるようであれば、表面に薄く水苔を敷いて管理するのもよいでしょう。


水苔
水上管理で水苔を使用している人も多いです。貧栄養で保湿性が高いためブセファランドラに向いているようですが、個人的には用土を水苔オンリーにするのはおすすめしません。水苔が常にべちゃべちゃに濡れていると、ある日突然ブセが溶けてしまうことを何度も経験しました。おそらく、酸欠で根腐れを起こしたのだと分析しています。上述のように用土の表面を薄く覆って湿度を保持する程度なら効果的ですが、株ごとベッタリ覆うような使い方は避けています。
ブセファランドラの植え方・固定法
ブセファランドラは上記のような用土に植えるか、石や流木などに活着させるのが基本です。植え付け・固定のポイントは以下の通りです。
- 根茎(リゾーム)の位置:根茎は土中に深く埋めず、表面近くに配置します。完全に埋めると腐敗しやすいため、根元(地上茎)の部分は必ず露出させておきます。
- 植え込む深さ:根の長さに応じて植え方を変えます。根が短い株は無理に植えず、礫の上に軽く置いておくだけでOKです。根が長い株はぎりぎり自立する程度に浅く土に埋め、場合によっては表面に薄く水苔をかぶせて水分をキープします。いずれの場合も、根先が水苔ではなく石や砂利など排水性の高い材質に触れるようにすることで、根腐れを防ぎつつしっかり根張りさせることができます。
- 固定方法:流木や石に活着させる場合は、ビニタイやコットン糸で巻き付ける方法が簡単です。釣り糸や接着剤(ジェルタイプの瞬間接着剤)を使う方法もあります。強く巻きすぎないことや、苗が活着するまでは動かさずに管理し、根が十分出てから糸や糊を取り除くことがポイントです。
水上葉の腰水管理と水通しについての考察
ブセの水上葉では、腰水管理をしている人が多いです。腰水の高さも人それぞれで、鉢の8割近くまで浸ける人もいれば、鉢底が触れる程度に浅く腰水を張る人もいます。
私はブセの水上葉では、根の酸素不足や環境悪化による根腐れが溶けの原因になることが多いと感じているため、腰水はかなり低くするか、張っていません。正確には湿度維持のために少量の水を張るものの、鉢は高さのある土台の上に浮かせて置いています。水不足になるリスクについては、毎日の霧吹きの他、水通しがポイントだと考えています。水通しは水分補給だけでなく、根や用土の汚れ・病原菌を洗い流し、さらに水流により酸素を補給してくれます。
腰水のリスク:水不足の心配はないが、腰水が高い場合、根が常に水に触れていて酸欠・水質悪化のリスクがある。エアレーションや頻繁な水替えなどの対策が必要です。
よくあるトラブル
用土周りで初心者がよく抱えるトラブルとしては、過湿や栄養過多、水質悪化による「ピシウムの発生」や「葉の溶け」などがあります。ブセファランドラは基本的に施肥は不要で、むしろ栄養系ソイルは溶けやすい原因になると心得ましょう。主なトラブルと対策例を以下に挙げます。
成長しない・元気がない:水質の悪化や水流不足による水の淀み、老廃物の蓄積などが考えられます。水替えを適度に行うとともに、濾過器の目詰まりを解消し、ヤマトヌマエビなどコケ取り生体を入れると水質が安定しやすくなります。また場合によっては栄養不足が原因になることもあります。CO₂や液体肥料を少量追加すると葉色が冴えて成長が促進される可能性があります。
葉が溶ける:「溶け」はアンモニアなど水質悪化や、肥料過多、根の酸素不足が引き金です。特に導入直後の水槽立ち上げ期や、吸着系ソイルでも新品のものを使用する場合は注意が必要です。水上葉では通気性が低く、栄養が豊富な環境ではピシウムなどの病原菌が発生しやすく、健康だった葉があっという間に根元から溶け落ちる場合もありますので注意しましょう。定期的な水換えで有機物を除去し、低栄養の底床(使い古したソイルや砂利)にすることで予防できます。また水上葉では排水性が高い用土に見直し、水通しなどでピシウムを除去したり、酸素を供給したりすることが重要です。

まとめ
以上のポイントを押さえれば、ブセファランドラの底床選びや植え方・管理で失敗する確率は大きく減らせます。特にソイルと水質管理のバランスが悪いと根腐れや溶けを招きやすいので、用土選びと日々の管理に注意してください。


なお、ブセファランドラの種類別の特徴や詳しい育成方法については、ブセファランドラ飼育図鑑も参考にしてください。



