ポリプテルス デルヘッジの飼育方法〜バンドの種類から大きさ、餌まで解説〜
デルヘッジはポリプテルスの一種で、「デルヘッジィ」、「デルヘジー」など、色々な表記をされることがあります。背中に入る縞(バンド)模様が特徴的で、丈夫で飼育も容易なことから、ペットとしても人気です。上顎系のポリプテルスの中では1,2を争う人気種です。この記事では、デルヘッジの特徴や飼育方法、魅力、飼育上の注意点などを解説します。飼育を検討している方はぜひ参考にしてください。
目次
デルヘッジの特徴
デルヘッジはポリプテルスの中でも特に人気の種類で、顔は細長く、迫力のある顔立ちをしています。その模様は個体差が大きく、愛着が持ちやすい種類だと言えます。ポリプテルスの中にはアクアリウム専門店に行かなければお目にかかれない種類もありますが、デルヘッジは総合ペットショップでも売られていることもあり、比較的市場に流通している魚です。

大きさ
野生下では40㎝近くになりますが、飼育下では30㎝あたりで成長が止まるという情報が多いです。成長は早く、1年で20㎝以上、1年半で30㎝前後になります。私の事例では、90×30×36㎝の水槽で複数飼育した場合に、30㎝弱でほぼ成長が止まった印象です。なるべく大きくするためには、例えば以下のようなポイントがあります。
- なるべく大きな水槽で飼育する
- エサを十分に与える
- 生餌漬けにする
できるだけ大きく育てるためには、水量が多い大きな水槽で飼育することがポイントです。しかし、ポリプテルスはデルヘッジに限らず、あまり目が良くなく、エサを捕るのもうまくありません。水槽が大きすぎると食べ物にありつけなくなる可能性もあるので、小さいうちは45㎝水槽、その後60㎝、90㎝などと、成長スピードに合わせて水槽の大きさを変えるのも良いでしょう。また外部ろ過装置などで適度に水の流れを作ることは、ポリプテルスの新陳代謝を高め、成長を促進する効果があるようです。
また、稚魚の時からエサを十分に与えることは、デルヘッジを大きくする上で重要です。人工餌や生餌など、栄養バランスよく与えましょう。一方で、食べすぎは消化不良につながる可能性もありますので、エサを吐き出していないかなど、よく観察しましょう。エサの食べ残しは水を汚しますので、小まめに掃除したり、水替えをしたり、ろ過を強化しましょう。
その他、栄養を十分に摂ることが重要ですので、金魚やどじょうなどの生餌を水槽に大量に入れて、デルヘッジがいつでも食べられる環境にすると大きく育ちます。その場合には生き物を与えることになるので、病気や寄生虫のリスクは付いてまわります。万が一の際には対処ができるよう、正しい知識を身につけましょう。
体色・体形
デルヘッジの地肌は灰色に近い色で、通常その上に黒色のラインが入ります。地肌の体色には個体差があります。例えば、黄色っぽい個体や、暗い灰色に近い色の個体などが存在します。また、長い間飼い込むことで、頭部を中心に緑化するという情報もあります。
模様
デルヘッジの体にみられる縞模様はバンドと呼ばれ、様々なタイプがあります。例えば等間隔で左右対称に入るタイプや、特にバンドが太い「ロイヤルバンド」、入り乱れたような柄の「迷彩」、特に太く黒いラインが不規則に入る「タイガーバンド」、バンドが極めて薄い「バンドレス」などがあります。美しい左右対称であったり、バンドがくっきりとしているなど、美しい個体ほど価値が高くなる傾向にあります。美しさを求めて専門的なブリーダーも存在します。また、頭には薄く十字模様が入ります。

色や模様は、個体の成熟度や成長過程、底砂やライトなどの飼育環境によって変化します。例えば私が飼育している個体の場合、購入直後は灰色に近かった体色は、ベアタンクで飼育することで徐々に明るい黄から白に近くなりました。またバンドは成長に従って、頭に近い位置から薄くなりました。皮が伸びて色が分散しているようにも見えます。

ヒレ
体の上についている上鰭の数は、ポリプテルスの中でも種類によって異なります。また意外なことに同じ種類の中でも、個体によって異なることがあるようです。デルヘッジはヒレの数が多い種類で、上顎系の中では一番です。10~13本で、多くが11本です。私が飼育している個体は11~12本でした。セネガルスと比べると3本も多く、その分、頭に近い位置からヒレが始まっています。デルヘッジのかっこいい印象は、このヒレの多さからも来ているのかもしれません。

デルヘッジの飼育方法
ポリプテルスは、病気や水質の変化にも強い丈夫な生き物です。デルヘッジも同様に育てやすく、最低限の知識を持っていれば十分に飼育が可能です。
飼育設備
ポリプテルスの飼育は、基本的な熱帯魚飼育の設備があれば始められます。具体的には、水槽やろ過装置、ヒーター、エアレーションなどがあれば問題なく飼育できます。少なくとも週に1度は水替えをしてあげることで、健康に育てられるかと思います。
なお、エラ呼吸と肺呼吸の両方を行う変わった生き物で、普通の魚と同じように水中で呼吸をすることに加えて、水面まで浮上してきてエラからも空気を取り込みます。蓋と水面の間に空間がないと窒息してしまうようですので注意してください。幼魚の頃には肺呼吸を行わず、ウーパールーパーなどにも見られる外鰓と呼ばれるエラがついています。ポリプテルスの場合は、これがついている間は成長途上といえます。いつの間にか消えてなくなりますが、私の飼育しているデルヘッジの場合は20㎝弱くらいになるまでついていました。

水温
ポリプテルスは原産国がアフリカで、本来暑いところに住んでいる熱帯魚です。そのため、適温は20~28℃となり、日本で飼育するには多くの場合ヒーターが必要です。
エサ
ポリプテルスはフィッシュイーター(肉食魚)です。野生では魚や昆虫、カエルなどを食べています。飼育下でも小魚やエビなどの生餌を好みますが、人工餌にも慣れてくれやすいです。
寿命
ポリプテルスの寿命は、10~15年くらいと言われています。魚としてはかなり長寿といえるため、愛着を持って育てられる生き物です。自分のライフスタイルや人生をしっかり考えたうえで、責任をもって飼いましょう。
病気
ポリプテルスは、ガノイン鱗と言われる堅い鱗を持っていて、ケガや病気をしにくく、水質の変化にも強い生き物です。しかしエロモナス病や転覆病など、熱帯魚にありがちな病気となってしまう可能性はあります。またポリプティをはじめとした寄生虫のリスクもあります。
古代魚であるため薬には弱く、病気をすると治療は大変になるため、こまめな水替えなどの予防や対策法はしっかりと把握しておきましょう。
値段
デルヘッジは、10㎝以下の小さい普通の個体だと1500円~4000円程度で購入できます。セネガルスよりは少し高い印象です。
実例として、都内の大手アクアリウムショップでは、8㎝ほどの個体が2980円でした。別店舗ではもう少し小さい個体が1980円ほどで売られていました。楽天やAmazonなどの通信販売でも簡単に購入でき、上記のような価格で売られていることが多いです。15㎝オーバーなど、ある程度大きくなった個体は、もう少し値段は高くなります。
オスとメスの見分け方は、尻びれを確認することで判別できますが、特に稚魚の時には、素人で判断するのは難しいので、可能であればお店の人に頼みましょう。
混泳
ポリプテルスは、普段は水槽の下層で暮らす生き物です。そのため、中層や上層を泳ぐ魚を中心に混泳は可能です。また、穏やかな性格をしているため混泳に成功する可能性も高いと言えます。デルヘッジも、セネガルスより少し神経質という情報もありますが、うまくいくことが多いと思います。もちろん、気が強い魚との混泳には注意が必要です。
また、ポリプテルス自身がフィッシュイーターであるため、自分より小さな魚などは捕食してしまう可能性が高いので注意しましょう。よく飼育される熱帯魚であるコリドラスやオトシンクルスは、捕食対象になるだけでなく、ヒレがのどに詰まってしまう事故が発生しがちなようですので、特に混泳に向きません。
デルヘッジの魅力
デルヘッジの魅力は、その見た目のカッコよさや、簡単に手に入ること、飼育も容易なことが挙げられます。バンドが様々なので、気に入った個体の見つけがいや、育てがいがあることも、人気の理由だと言えるでしょう。しかしそれ以外にも、飼育して初めて気づくペットとしての魅力がたくさんありますので、紹介していきます。
旺盛な食欲
ポリプテルス全般に言えることですが、デルヘッジはよく食べます。ポリプテルスの魅力の一つとして、その食べ方の可愛さが挙げられますので、ぜひ観察してみてください。例えば30㎝ほどの成魚で、5㎝くらいのキビナゴを7~8匹ぺろりと平らげます。人工飼料の「キャット」だと7粒くらいです。
しかし、魚全般に言えることですが、同じエサを与え続けていると飽きて食べないこともあります。特に生餌に慣れてしまうと、人工餌を食べなくなってしまう場合がありますので、小さい頃から人工餌を与えて慣らしておくのがお勧めです。また同じ人工餌でも種類によって味が変わるようです。例えばエサを「キャット」から「ボトムス」に変えたところ、食いつきがよくなりました。
性格
個体差が大きいかと思いますが、私が飼育しているデルヘッジは、セネガルスなどと比べると少々警戒心が強く、神経質に感じます。具体的には、物陰に隠れがちです。流木が入っている環境では、その陰に隠れていることが多いです(左の画像では、右のほうの「石」の隙間に挟まっています)。砂利を敷くと潜り込む習性があると聞いたことがありますが、私が飼育しているデルヘッジは潜りませんでした。
デルヘッジの飼育上の注意点
ポリプテルスの飼育で多いのが脱走事故です。全身筋肉質で非常にパワフルなため、蓋をしていたとしても力が強く、押しのけて飛び出してしまう可能性があります。必ず蓋の上に重りを乗せて、ポリプテルスが飛び出ないようにしましょう。また比較的神経質なデルヘッジでは、急に大きな音や振動があったり、明るくなったりすると、驚いて暴れることもあります。脱走だけでなく障害物や水槽の壁などにぶつかってケガをしてしまうこともありますので、注意しましょう。
まとめ
デルヘッジは大変かっこよく、飼育も簡単で、自分だけのペットとしての魅力がたっぷりの魚です。興味を持った方は、最低限の知識習得と日々のお世話を行うことを前提に、飼育上の注意点を確認の上、ぜひ飼育してみてください。

