ポリプテルスにおすすめの生き餌とは?食べる餌と食べない餌があるのはなぜ?
ポリプテルスは大食漢で餌をよく食べます。人工餌も食べますが、生き餌に対する食いつきはさらに良いといえるでしょう。一方でサイズや種類によっては、生き餌を食べないこともあります。この記事では、ポリプテルスを飼育する上でおすすめの生き餌を、適したサイズや食べない場合に考えられる理由などの観点から解説します。これから飼育を始める方や、飼育中の方は参考にしてください。
目次
ポリプテルスは、基本的に生き餌を食べる
ポリプテルスの餌やりは、ペット飼育の醍醐味の一つです。飼い主としては美味しそうにたくさん餌を食べて、大きくなってくれることほど嬉しいことはありません。特に生き餌を食べる姿は迫力があり、ポリプの生態をよく観察できます。そんな生き餌にも良い点と悪い点があります。

生き餌と人工餌の違い
ポリプテルスのエサは、大きく生き餌と人工餌に分けられます。生き餌は、メダカや金魚など、餌になる生き物を指します。人工餌は、各メーカーが販売している熱帯魚用のペレットやフレークなど、加工された餌を指します。ポリプテルスは肉食魚なので、基本的にはどちらの餌も食べます。なお「冷凍赤虫」や「冷凍エビ」など正確には生き餌ではないけれど、人工餌でないものはこの記事でまとめています。
生き餌のメリット
生き餌のメリットの一つに、人工餌に比べて「食いつきが良い」ことが挙げられます。やはり動くものを見ると本能が刺激されて、食いつきが良くなることが多いと思います。生き餌しか食べない個体もいるくらいですので、もし食いつきに悩んでいる場合は生き餌を試してみると良いかもしれません。
また、生き餌は「栄養が豊富」でよく食べるので、ポリプテルスを大きく育てるのに向いています。生き餌漬けといって、水槽いっぱいにエサとなるメダカや金魚などの魚を入れて、いつでもポリプが捕食できる環境を作ることで大きく育てる方法もあります。
生き餌のデメリット
生き餌にもデメリットがあります。一つが「栄養のバランスが偏る」ことです。人工餌は栄養バランスを考慮して配合されていますが、一種類の生き餌ばかりを与え続けると体調を崩してしまう不安があります。
またメリットの裏返しとして、生き餌をポリプに与え続けると、人工餌を食べなくなってしまうリスクがあることも認識しておきましょう。
さらに生き餌は「高価で管理が大変」になりがちです。基本的には生き物ですので、人工餌よりも入手の難易度が高まることに加え、与えるまでの間、生きたまま飼育する必要があります。容器や餌代などのコストもかさむ可能性があります。
生き物が「病気や寄生虫を持ち込む可能性」も考えられます。特に野生で捕まえてきた生き物は病気や寄生虫のリスクが高まりますので注意しましょう。
ポリプテルスが生き餌を食べない場合
ポリプテルスは基本的に生き餌が大好きで、食いつきがよいですが、食べない場合もあります。いくつかの理由が考えられますので、状況を確認し対応しましょう。
しばらく一緒に入れておく
通常は初めて見る魚などでも、条件がそろえば本能的にすぐに餌だと認識しますが、個体によってはしばらく時間がかかる場合もあります。また、同じ水槽に別の生き物が入ってきて、水槽の中がパニック状態になっていて、餌だと認識しないこともあります。例えば1週間ほど同じ水槽に入れておくことで、徐々に追いかけるようになる可能性があります。
また、ポリプテルスは夜行性の魚です。夜、部屋が暗くなってから食べる可能性もありますので、しばらく一緒に入れておきましょう。
一度離してしばらく待つ
一方で、ずっと同じ水槽に入っていると、一緒にいるのが当たり前で慣れてしまっているのかもしれません。しばらく別の水槽に入れて離してみて、何度か水替えが終わった後、再度試してみると匂いなどに反応する可能性もあります。
別の種類、大きさの生き餌に変える
飼育しているポリプがその種類の生き餌を好まない場合や、ポリプの大きさに餌のサイズが合っていない場合もあります。特に大きさは、餌と認識するかどうかに大きくかかわると思います。例えば、私の飼育しているセネガルスは、自分と同じ長さくらいのどじょうは食べますが、体高のある金魚などはなかなか食べない傾向にあります。割り切って他の生き餌を試すのも良いかもしれません。
他の魚と混泳させる
他の魚と混泳させて、餌を食べるために競争しなければならない環境を作る、ということも考えられます。他の魚が餌を食べるのにつられて食いついたり、他の魚に取られてしまう前に食べなければならないと感じたりする可能性があります。
おすすめの生き餌
それではどのような生き餌がポリプテルスにはおすすめでしょうか。ここからは私が実際に飼育している事例から、経験をもとにお伝えします。
1.メダカ
エサ用のメダカは「ヒメダカ」という種類になります。サイズは2~3㎝程度です。水温は24~28℃が最適のため、ポリプテルスの適温とも重なります。魚体が小さく長細いため、ポリプが幼魚や稚魚の大きさでも食べることができます。小さいサイズの個体にとっては「主食」、成魚にとっては「おやつ」的に与えることができます。混泳仲間のブラントノーズガーも大好きで、いろいろな肉食魚に与えることができます。
グッピーやネオンテトラなども食べますが、観賞魚用での販売がほとんどですので、餌用のヒメダカのほうが経済的にも良いかと思います。また、サイズが小さいアカヒレなども熱帯魚の稚魚の生き餌になりますが、よく販売されている7~8㎝以上のポリプであれば、ヒメダカを食べられるかと思います。
何匹食べる?
10㎝以下の幼魚であれば、一度に2~3匹程度食べます。30㎝前後の成魚であれば10匹以上は簡単に食べるでしょう。
値段はいくらくらい?
お店によってかなり値段は異なります。50匹、100匹単位など、まとめて買った方が基本的に安くなります。私の場合、300匹など大量には管理できないので、50匹1000円(1匹あたり20円)なら安いと判断しています。購入場所は熱帯魚専門店やホームセンター、通信販売などです。チェーン店など大型のお店の方が取り扱う量が多いので安くなる可能性があります。交通費などを考えれば通信販売のほうが安上がりになる可能性も高いです。
その他注意点など
メダカはそこまで泳ぎがうまいわけではありませんが、ポリプテルスはエサを捕まえるのがうまくありません。混泳仲間で他の魚がいる場合は特に、ある程度の数のメダカを入れてあげないとポリプまで回ってこないでしょう。
2.エビ
一言でエビといっても様々な種類があります。お手軽なのは「ミナミヌマエビ」や「スジエビ」などです。サイズは1~5㎝程度です。適温は23~24℃で高温には少し弱い印象があります。体が小さいため、稚魚やベビーサイズから与えることができます。混泳仲間のオスカーやダトニオプラスワンなども大好物で、一緒に与えることができます。
何匹食べる?
10㎝以下の幼魚であれば、一度に3~4匹程度食べます。30㎝前後の成魚であれば10匹以上は簡単に食べます。『ミナミヌマエビ』はコケや食べ残しなども綺麗に食べてくれる優秀な掃除屋さんのため、たくさん水槽に入れて一石二鳥を狙うのも良いかもしれません。
値段はいくらくらい?
お店によって価格差がかなり大きいと感じます。1匹50円以上するお店もあれば、半額以下のところもあります。私が知っている最安値は1匹10円ですが、これは破格だと思います。またエビは環境を整えてあげると簡単に繁殖させることができます。また、時期によっては購入したエビが卵を持っている場合も多いので、繁殖にチャレンジするのもありだと思います。
その他注意点など
「スジエビ」は「ミナミヌマエビ」とよく似ていますが区別したほうが良いです。餌としてはどちらでも問題ないと思いますが「スジエビ」は雑食性が強く、「ミナミヌマエビ」と一緒に飼育すると、襲って食べてしまうことがあるようです。また、エビは魚にも食べられてしまいますので、繁殖する場合は「ミナミヌマエビ」単独での飼育をおすすめします。
また、エビは近くの川や用水路のような場所にも生息しています。近所にそのような場所があれば、網一つで大量に捕まえられます。野生の生き物なので、病気や寄生虫などの持ち込みには気を付ける必要がありますが、あまりお金をかけずに入手することができる生き物ですので、生き餌としてもおすすめです。
3.金魚
金魚は「小赤」や「別下」など、サイズによってさまざまな呼び方があります。よく売られているのは5~7㎝程度です。適した水温は18℃~28℃とポリプに適した範囲とも重なります。メダカに比べて体高があるため稚魚や幼魚には大きすぎて食べられないかもしれません。
何匹食べる?
30㎝前後の成魚であれば3~4匹以上食べると思います。
値段はいくらくらい?
値段はお店によってまちまちです。数十匹以上のまとめ買いの方が、基本的に安くなります。私の場合、200匹以上は一度にストックできないので、50匹2000円(1匹あたり40円)弱なら安いと判断しています。熱帯魚専門店やホームセンター、通信販売などで簡単に手に入ります。
その他注意点など
金魚自体がエサをたくさん食べ、水を汚しやすい魚ですので、まとまった数を投入する場合は水質などの飼育環境に気を使ってあげましょう。また、エサ用の金魚は栄養源を破壊する酵素を持っているなどという記事もあります。私は与えて問題になったことはないため、気にしたことはありませんが、栄養効率が悪くなる可能性もありますので、参考にしてください。
4.冷凍アカムシ
冷凍の餌は、生き物に比べると管理がしやすく安価で、食いつきも良いので重宝します。冷凍赤虫は、熱帯魚の餌の定番で、ポリプだけでなく混泳仲間のブラントノーズガーやオスカー、ダト二オプラスワンも大好物です。またメダカや金魚など、上記のような「生き餌のエサ」にもなるため使い勝手が良いです。
何個食べる?
30㎝前後の成魚で2ブロックほどです。与え方は、冷凍庫から出した後に水やお湯につけ、半解凍のある程度まとまった状態で与えています。全てばらけると1本1本の赤虫になるので、ポリプの稚魚や幼魚、またメダカやエビなどのエサにもなるためおすすめです。
値段はいくらくらい?
冷凍の商品ですが、お店によってまちまちです。いくつかのメーカーが出しているため、商品によっても異なります。1枚500円程度で見かけることが多いです。私の経験上、最安値は1枚200円でした。
その他注意点など
食べ残すと、かなり水が汚れます。また、水槽の中で細かく分解していくため掃除もしにくいです。水替えの直前に与えるのがおすすめです。
5.冷凍川エビ
食いつきと経済性を追求するなら、冷凍の川エビもおすすめです。熱帯魚用の冷凍エビも売っていますが、スーパーやディスカウントストアに売っている冷凍川エビも食べます。今まで生き物しか食べなかったダトニオプラスワンも、こちらは食べてくれましたので、食いつきはお墨付きです。
何個食べる?
30㎝前後の成魚で3~4匹ほどです。与え方は、冷凍庫から出した後に水やお湯につけ、半解凍の状態で水槽に入れています。匂いがいいのか入れた瞬間から餌を探し始めます。
値段はいくらくらい?
お店によって違いますが、500gで1000円強かと思います。複数飼育でも軽く1か月は持ちますので、通信販売などで手軽に試してみてはいかがでしょうか。
その他注意点など
冷凍川エビは、人間も食べられる商品なので、処理がとても面倒です。熱帯魚用の冷凍エビはそのまま与えられるようになっていますが、大きめの川エビは触覚や足などがとても堅くて鋭く、人間の手にも刺さるくらいなので、取り除いてあげたほうがいいです。私の場合は、触覚と足の堅い部分をハサミで切り取り、殻はつけたまま小分けにして冷凍保存しています。この処理にとても時間がかかりますが、安い分の作業だと思って頑張っています。
6.キビナゴ
キビナゴも大変おすすめできる生き餌です。時期によってはスーパーで簡単に手に入り、価格も安いため重宝します。私が飼育しているデルヘッジはやや神経質で、餌付けに苦労しましたが、キビナゴが一番好きで、浮いてしまったキビナゴも泳いできて食べるほどでした。
何個食べる?
30㎝前後の成魚で3~4匹ほどです。与え方は、冷凍庫で保存しておいて、水やお湯につけ、半解凍の状態で水槽に入れています。浮袋で浮く可能性があるので、ハサミで切るなどの工夫ができます。特にデルヘッジの食いつきは非常に良かったです。
値段はいくらくらい?
スーパーで、数十匹300円くらいで購入できます。通信販売では送料がかかるので、スーパーで入手できると生き餌の中ではかなりお手頃な部類に入ると思います。
その他注意点など
スーパーでは売っている時期が限られていると思います。冷凍ものは通信販売だといつでも購入できますが、送料含め高くつくため、冬~春にかけて旬の時期だけ与えています。また、冷凍すると浮かんでしまう可能性があるので、工夫が必要です。
7.どじょう
どじょうは6~15㎝など、餌用に様々なサイズのものが売られています。適した水温は10℃~28℃と非常に丈夫な生き物です。細長いため、幼魚サイズのポリプは食べることが難しいかもしれません。冷凍のどじょうも購入したことがあります。水に戻すと、特有のぬめぬめが戻り、生体と同じような形で与えることもできます。
何匹食べる?
30㎝前後の成魚であれば、食べることができると思います。私が飼育しているセネガルスは、自分より数センチ短いくらいのどじょうを丸呑みしていました。ポリプの大きさの半分くらいのサイズがちょうどよいのではないでしょうか。また、どじょうは体にぬめりがあるためか、一度捕まえても逃げだされることが多くありました。
値段はいくらくらい?
お店によってまちまちです。30匹で1800円ほどで購入できます。冷凍だと多少安くなる印象です。釣具店などでも安く購入できるかもしれません。
その他注意点など
どじょうは栄養豊富で食いつきがいいのですが、上顎系のポリプには少し大きめなサイズが多く、ぬるぬるしていて力が強いため、なかなか上手に食べることが難しい印象です。ポリプの口から逃げ出したどじょうは元気ですが、体にはどうしても傷がついてしまうため、どじょうがかわいそうでもあります。飼育しているポリプの大きさにちょうどよさそうなサイズが見つかったら、購入を検討してみてください。
まとめ
生き餌は、栄養満点でポリプテルスの食いつきが良い餌です。市販の人工餌と比べると、コスパでは劣りますが、ポリプを大きく育てられるなど、メリットもたくさんあります。また、野生に近いダイナミックな捕食シーンを観察できるのも魅力の一つです。冷凍されたものを活用すると、入手や管理のハードルも少し下がりますので、興味がある方は参考にしてください。








