ウォータークローバーの育て方|土・水深などの基本から、枯れる・黄色くなる原因まで解説
目次
ウォータークローバーの基本情報と魅力
ウォータークローバーは、その名の通り「クローバーのような葉」を持つ水生のシダ植物です。分類上はデンジソウ科に属し、四つ葉のクローバーのような水上葉がとてもかわいらしい姿が魅力です。
ビオトープでは、水面から葉を出す抽水植物として植えられることが一般的で、その姿だけでなくメダカの隠れ家や日陰を作る植物として人気があります。


どの姿が好み?環境で変わる姿
ウォータークローバーは、環境によって姿が変わる大きな特徴を持っています。
- 太い茎で水面から突き抜け、四つ葉のクローバー状の水上葉を展開しやすい
- 細く長い茎が伸び、水面に葉を浮かべたり、水中で葉を出す
どちらもそれぞれに魅力があるため、好みに応じて環境を整えてみましょう。
水上葉を展開するとき
以下の条件が揃うと、太い茎で水面から突き抜け、水上葉を展開しやすくなります。ビオトープで水上葉にしたいときは、鉢植えに植えて浅めの水に沈めるのがおすすめです。
- 水深:根から水面まで5〜15cm程度(浅い)
- 光量:強光
- 栄養:底床に栄養があり、極端な欠乏がない

葉が水面に浮く、水中葉を展開するとき
以下のような条件では、茎が細く、ひょろ長く伸びて水面に葉が浮ぶ、水中葉を展開しやすくなります。
- 水深:根から水面まで20cm以上(深い)
- 光量:弱め
- 栄養:乏しい
- 水流:強く、常に揺すられている

ウォータークローバーの育て方
屋外のビオトープ(睡蓮鉢・メダカ鉢など)で育成すると、次々に新芽を出し、とてもかわいらしい姿を観察できます。メダカやエビなどの隠れ家としても最適です。
植え方
ウォータークローバーは根張りが強く、絡まりやすいため、ビオトープでは直接底砂に植えるよりも、小鉢に植えてから、その鉢ごと沈める方法が管理しやすくおすすめです。成長が早いため、鉢は3〜4号(直径9〜12cm)以上がよいでしょう。
土
赤玉土や田んぼの土(荒木田土)など、栄養を含む土がおすすめです。根とランナーを軽く植えると、地上に向かって新芽が伸びてきます。肥料は特段必要ありませんが、不足するようであれば固形肥料などを検討しても良いでしょう。
水深
土に植えた根やランナーは、常に水に浸るようにしてください。水上葉にしたい場合は5〜15cm程度と浅く、水中葉や葉を水面に浮かべたい場合は20㎝以上に深くするのがおすすめです。鉢に植えて沈める管理方法だと、鉢の下にレンガやブロックを敷いて高さを調整し、簡単に水深を変えられるので便利です。
越冬
ウォータークローバーは寒さに弱く、屋外のビオトープでは冬に葉が枯れてしまいます。しかし、地上部が枯れたように見えても、根が凍らなければ翌春に芽吹くことも多いです。
冬場は、凍結しないよう水深を深めに確保し、日当たりの良い場所で管理すると越冬できる可能性が高まります。
ウォータークローバーの流通・品種の違い
一般的に流通するウォータークローバーにはいくつか種類があります。いずれも基本的な育て方はほぼ共通です。好みにもよりますが、ムチカは特に葉の形や模様がかわいらしく、人気がある種類です。
デンジソウの特徴
- 日本〜ヨーロッパ原産の水生シダで、四つ葉のクローバー状のはっきりとした4枚葉を持つ
- 抽水〜浮葉植物として育成可能
- 地下茎で横に広がり、条件が合うと鉢いっぱいに群生してマット状になる
- 耐寒性は「ムチカ」より高く、屋外でも越冬しやすいとされる
ウォータークローバー・ムチカの特徴
- オーストラリア原産で「デンジソウ」よりも葉が丸く、葉の中心に蝶々のような白い紋様が入る
- 抽水〜浮葉植物として育成可能
- 地下茎で横に広がり、水深の浅い環境でよく広がる
- 耐寒性は弱めとされる
ヨーロピアンウォータークローバー(ヨーロピアン・クローバー)の特徴
- 水上葉は四つ葉、水中葉は丸葉〜スプーン形の単葉になることがある
- 「デンジソウ」に似ていてやや小型
- アクアリウム水槽で「前景の絨毯」に使われることがある
- 水質適応が広いが、強い光量とCO₂添加が必要
- 肥料過多にやや弱いとされる
増やし方・株分け・植え替え
ウォータークローバーは環境が合えば、どんどん新芽を出し増えていきます。
地下茎で増える
ウォータークローバーは、地下茎(ランナー)を横に伸ばし、その節から新しい株を出して増えていきます。ランナーが詰まりすぎると、根腐れを起こす可能性がありますので、植え付ける鉢や場所の広さに注意しましょう。
株分けのタイミングと手順
鉢いっぱいに根が回ってきたり、表面の葉が込み合ってきたら、株分けを行いましょう。植え替えの適期は、他の水生植物と同じく春〜初夏が無難です。
- 鉢から土ごと株を抜き、軽くほぐす
- 地下茎(ランナー)をハサミでカット(トリミング)しながら、3~5芽ずつの「小株」に分ける
- 新しい土と鉢に、小株をバランスよく配置して植え付ける
- たっぷりと水を注ぎ、最初の数日は半日陰でならす
トリミングのコツ
トリミングする際には、以下のポイントに注意するのがおすすめです。
- 枯れた葉は、他の葉の陰にならないよう茎からカットする
- 地下茎(ランナー)は細かくしすぎない、最低でも3~5芽は残す
- 地下茎(ランナー)は根を残してカットする
トラブル対策
ウォータークローバーは、特に水上葉の場合、外界の環境影響を受けやすいためトラブルも起きやすいといえます。
葉が黄色くなる
よくある原因
- 古い葉が寿命で枯れているだけ
- 窒素やカリウムなどの栄養不足(根が土に植わっていない)
- 日照不足で光合成量が足りていない
- 猛暑、寒さによる葉の痛み
- 極端なpH・硬度の変化によるストレス
対策
- 古い葉だけ黄色い → 古葉を取り除き、新芽の様子を観察
- 日陰にある、葉が小さい → より日当たりの良い場所に鉢ごと移動
- 新芽まで薄い黄緑になっている、葉が小さい → 用土にしっかり植える、追肥を少量追加
急に溶ける・枯れたようになる
よくある原因
- 水上葉を、いきなり水中に沈めた
- 水温・水質が大きく変わった
- 寒さなどの環境要因(地上部のみ枯れて、地下茎は生きている)
対策
- 水上葉から水中葉への切り替え時は一度全滅したように見えても、数週間〜数ヶ月で新芽が出ることも多い
- 新芽まで溶けてしまう場合は、水温・水質を安定させ、直射日光を避けて回復を待つ
ひょろひょろで頼りない
よくある原因
- 水深が深すぎる
- 光量不足
- 栄養不足+CO₂不足
- 水流が強すぎて常に揺れている
対策
- 水深を浅くする(根から水面まで10〜15cm程度を目安)
- 光量を上げる or 点灯時間を伸ばす(8〜10時間程度)
- 底床へ少量の固形肥料、または液肥を追加
- 水流が強い場合、鉢の場所を変える or 出力を弱める
まとめ
ウォータークローバーは、水上葉も水中葉も楽しめる水生シダです。水深・光量・栄養バランスなどで見た目が大きく変わるため、お好みの姿をイメージして育成方法を整えましょう。ウォータークローバーはとてもかわいらしい姿で人気の水草ですが、「なんとなく入れてみたら、意外と管理が難しい…」と感じることも少なくありません。この記事で基本を押さえて、ぜひチャレンジしてみてください。


そのほかの水草情報は「水草飼育図鑑」で確認してください。

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