水槽の水質を改善する方法|水換え・バクテリア・ろ過などで安定させる

水槽の水質は魚や水草の健康にとって最も重要とも言える要素です。明らかな汚れが無くても、水質が悪ければ生体は調子を落としてしまいます。その場合にいちばん怖いのは、目に見えないからこそ何が原因か分からないまま、見当違いの対応を重ねることです。本記事では、水質改善の正しい手順について解説します。

水質が悪いサイン

目に見える水の汚れはもちろん、透明な水でも水質が悪いことがあります。まずは下記の症状が出たら、水質が悪化している可能性があるということから押さえましょう。

  • 水が白く濁る、黄ばむ、泡が出て消えにくい
  • 臭いが強い(生臭い・ドブ臭い)
  • 魚が水面でパクパクする、動きが鈍い、ヒレを閉じる、呼吸が荒い
  • コケが急に増えた
  • 魚やエビが死ぬ、水草が枯れる
  • フンや残餌が溜まっている

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まずやる応急処置

水質悪化を感じたら、度合いにもよりますが、まずは「魚が耐えられる状態」に戻すのが先決です。ここでは原因の根本対策をする前に、被害を拡大させないために行う対処法を紹介します。

明らかな原因があれば排除する

魚の死骸、溶けた水草、腐った餌などは短時間で水を汚染します。見つけたらまずは除去します。

エアレーション(酸素)を足す

エアレーションは酸素供給、水流調整、バクテリアの活性化に役立ちます。特に魚が水面でパクパクしている場合は酸欠・有害物質の疑いがあるため、エアレーションを足すのは有効です。

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換水はやりすぎない

部分的な水換えは有効になり得ますが、よほどの緊急事態でもない限り、焦って水を全入れ換えする、新しい水を張った水槽に魚をドボンするといった対応は避けた方が無難です。

水質悪化の原因

水質悪化の原因は、突き詰めると多くが以下のいずれか(または複合)です。

  1. 有機物が多い(残餌、フン、ゴミなど)
  2. 硝化サイクルが弱い(バクテリアによるアンモニア→亜硝酸→硝酸塩の処理が追いつかない)
  3. 酸素不足・水流不足(よどみができ、汚れが溜まる)

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症状別:水質を改善する具体策

ここでは症状ごとに有効な水質改善の方法を解説します。

水が濁る・臭いが出る

汚れが蓄積しているため、掃除を中心に対応します。

  • 食べ残しがあるなら給餌量を減らす
  • プロホース等で底のゴミを吸い出す
  • フィルターの目詰まりがないか確認する
  • ろ材の交換や掃除を行う
  • 部分換水

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魚が弱る

魚が弱って元気がない場合、水質悪化の見えない原因としてアンモニア/亜硝酸が検出される場合があります。あるいはpHなどの値の異常も考えられます。

  • アンモニアやpHなど水質検査を行う
  • pHの場合は別途調整、アンモニア/亜硝酸の場合は下記に進む
  • 濃度が高すぎる場合は部分的に水換え
  • 過度な水換え、丸洗いなどの掃除は避ける
  • 餌を一旦減らす
  • 可能であれば生体数を見直す
  • ろ過を強化(ろ材でバクテリアの住処を増やす)
  • エアレーションを強化(酸素濃度を高めバクテリアの硝化を活性化する)
  • バクテリア剤に頼って「ドバッ」は避ける

コケが増える

コケは光だけでなく、栄養(硝酸塩・リン酸塩など)が偏ることでも増えやすくなります。

  • 栄養過多を避ける(餌、汚れなど)
  • 部分的に水換えをする
  • 成長の早い水草を導入する(栄養を吸収し、富栄養化を抑える)

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ろ過装置の考え方

ろ過装置は水質改善の中心となる機材です。様々なタイプがありますが、基本的には容量の大きなろ過装置ほど、水質改善能力は高いと言えます。

ろ過装置の仕組み

水を濾過槽に送り、それぞれの役割を持ったフィルター(ろ材)を通して水を浄化します。

  • 物理ろ過:物理的にゴミをこし取る
  • 生物ろ過:バクテリアの住処となり定着させる(硝化サイクルの中心)
  • 化学ろ過:黄ばみなどを吸着する

ろ過装置のタイプ

タイプによってろ過の仕組みや容量が大きく異なります。得意不得意がありますが、基本的には濾過槽の大きな装置の方が能力が高く、値段も高くなりがちです。

  • 外部ろ過装置:水槽の外側に設置するタイプ。容量が大きくろ過能力も値段も高い。
  • 上部ろ過装置:水槽の上に設置するタイプ。外部ろ過装置に次いで容量が大きく、ろ過能力が高い。60cm水槽の定番で、値段は比較的リーズナブル。
  • 外掛け式ろ過装置:水槽の縁に引っ掛けるタイプ。45cm以下の水槽が安心。値段は安いものも多い。
  • 底部ろ過装置:水槽の底床に設置し、底砂をろ材代わりにするタイプ。エアレーションと接続して水を循環させるタイプが多い。物理ろ過等はできないが、底砂全てがバクテリアの住処になるため、生物濾過に強い。値段は安いものも多い。
  • 投げ込み式ろ過装置:エアレーションと接続してろ材と一体になった装置を水槽に沈めるタイプ。金魚鉢など小さい水槽向け。
  • スポンジフィルター:エアレーションと接続したスポンジを水槽内に設置するタイプ。補助的に使われることが多い。

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水質改善剤は使えるか?

水質の改善を謳う商品は様々な種類が市販されています。効果効能や役割は商品によって違うため、原因や狙いを定めた上で使用するのがおすすめです。

  • 活性炭:黄ばみ、臭い、白濁りの吸着(見た目の改善に強い)
  • ゼオライト:アンモニア対策で使われることが多い
  • 栄養塩吸着材:リン酸塩など、コケ要因の対策に使われる

水質改善に効果がある生き物

水質改善に良い影響を与える生き物を導入するのもおすすめです。ただし根本原因の解決にはなりにくいため、あくまで補助的に考えましょう。また生体が増えることで過密やフンの量が増えるリスクも頭に入れておきましょう。

  • エビ類:ヤマトヌマエビやミナミヌマエビは、コケや食べ残しを食べてくれます。
  • 貝類:石巻貝やタニシ、レッドラムズホーンなども、コケや食べ残しを食べてくれます。
  • 魚類:プレコやオトシンクルスは、コケを食べてくれます。コリドラスやどじょうは、底砂に溜まった食べ残しを食べてくれます。
  • 水草:アナカリスやルドウィジア、ナヤス、アマゾンフロッグピットなど、成長が早くて丈夫な水草は、余分な栄養を吸収してくれます。

失敗事例

ここでは経験に基づいて、失敗例を紹介します。

例1:水を透明にしたくて、大量換水+ろ材を全て新品に取り替え

最初のうちは新品同様の水になりましたが、3日後に白濁りが発生しました。バクテリアの死滅が原因と思われます。幸い魚に影響は無かったものの、体調を落とすリスクは大いにありました。

例2:コケ対策で生体を増やした

レッドラムズホーンやエビ、プレコなど、多くの生体導入を経験しましたが、確かに残餌やコケは綺麗にしてくれます。見た目は綺麗になったものの、フンの量も多く水質改善になったかと言われると疑問符がつきます。

また、綺麗になった後は餌が足りず生体が死んでしまい、逆に水質悪化につながった苦い経験もあります。

よくある質問

Q. バクテリア剤は毎日入れた方がいいですか?

水槽が安定しているなら、基本は不要です。立ち上げ直後など不安定な時期に、補助として使う考え方が安全です。

Q. 水草を入れると水質は良くなりますか?

はい、成長の早い水草は栄養塩を吸収しやすく、富栄養化の抑制に役立ちます。

Q. 水換えはどれくらいの量がいいですか?

一度に全換水は避け、一部換水を定期的に行うのが基本です。1週間に一度程度、全体の1/3〜1/2ほどが目安となります。

まとめ

水槽の水質は、アクアリウムにおける最重要な項目の一つです。目に見えないため、苦手意識を持つ方も多いかもしれませんが、基本を学べば正しく対処できるようになります。水質が悪化した場合も、原因に応じて対処すればきっと立て直すことができるため、しっかり準備してチャレンジしてみてください。

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